へっくん日記

勉強したことまとめます

抗菌薬① βラクタム系 

こんにちは。
乗換案内アプリでバス停の位置を調べたところ、交差点のど真ん中が表示されて都会の怖さを知ったへっくんです。
#そんなアクロバティックな乗車できない
#結局バス停見つからなかった

 

さて、今日から抗菌薬を細かく見ていきます。
まずは、βラクタム系から!

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〜βラクタム系〜

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細胞壁合成阻害薬です。そのため、細胞壁を持たないマイコプラズマには効きません。
また、細胞内移行性も極めて悪いため、細胞内で増殖する非定型菌にも無効です。

主なβラクタム系薬の分類としてペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系があります。効果のある菌種の範囲(スペクトル)が違い、ペニシリンセフェム系<カルバペネム系の順に広くなります。抗菌薬が効きやすい順に細菌を並べると、グラム陽性菌グラム陰性菌緑膿菌除く)>緑膿菌となります。ペニシリン系はグラム陽性菌セフェム系緑膿菌を除くグラム陰性菌まで、カルバペネム系は緑膿菌まで対応しています。

もう一つ大事なポイントとしてβラクタマーゼに対する安定性です。βラクタマーゼは細菌が産生する酵素で、βラクタム系薬を分解してしまいます。ペニシリナーゼ、セフェマーゼ、カルバペネマーゼがあります。分解する薬の範囲はペニシリナーゼ<セフェマーゼ<カルバペネマーゼの順に広くなります。セフェマーゼはペニシリンもセフェムも分解するし、カルバぺネマーゼは全てのβラクタム系を分解します。

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ここからは各系統をもう少し掘り下げます。スペクトルを広くする工夫を見ていきましょう。

ペニシリン

・古典的ペニシリンペニシリンG)
 適応はほぼグラム陽性菌のみ。

・アミノペニシリン(アンピシリン、アモキシシリン)
旨味成分「アミノ基」をつけることでグラム陰性菌にも効くようになりました。ただし緑膿菌アシネトバクターには効きません。しばしばβラクタマーゼ阻害薬のスルバクタムやクラブラン酸が配合されます。

・ペニシリナーゼ耐性ペニシリン(メチシリン、オキサシリン、ナフシリン)
ペニシリンGを分解するペニシリナーゼでは分解されません。黄色ブドウ球菌の半数以上はペニシリナーゼを産生するため、それに対抗するために作られたそうです。

・抗緑膿菌作用のあるペニシリン(ピペラリシン)
唯一緑膿菌に効果のあるペニシリンです。βラクタマーゼ阻害剤のタゾバクタムが配合されることがあります。これはグラム陽性菌緑膿菌まで、さらに嫌気性菌にも有効です。広域抗菌薬に該当します。

セフェム系
これはめっちゃ種類があるの大まかな分類だけで許してください。第1世代〜第4世代まであります。スペクトルを見ると、第1世代はグラム陽性菌、第3世代はグラム陰性菌に偏っていて、第2世代は第1と第3の中間な感じです。第3世代は抗緑膿菌作用の有無でも大きく分けられます。第4世代は第1世代と第3世代を足したようなスペクトルで広くカバーしています。

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③カルバペネム
グラム陽性菌・陰性菌、嫌気性菌までカバーしています。
グラム陽性菌>陰性菌 イミペネム、パニペネム
グラム陽性菌<陰性菌 メロペネム、ビアペネム、ドリペネム
といった傾向があります。

 

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βラクタム系終わり!
次はキノロン系見ていきます。

またね