へっくん日記

勉強したことまとめます

抗菌薬④抗MRSA薬、抗結核菌薬、その他特殊な抗菌薬

おはようございます。
近所のモーニングの豪華さに感動してカフェ巡りをしているへっくんです。
#グッドモーニング

さて、長らく書いてきた抗菌薬も最後です。
MRSA薬、抗結核薬のまとめとその他の抗菌薬の紹介です。

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〜抗MRSA薬〜

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MRSA薬には3つの重要なポイントがあります。上の表のとおり、殺菌性、治療薬物モニタリング(TDM)、投与経路の3つです。

TDMとはなんぞやって話だと思うので説明します。TDMは血中濃度測定と同じ意味です。目的は、血液中の薬物濃度を測定し、有効な濃度を維持しつつ、副作用を起こさない濃度に維持することです。

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TDMが必要な薬剤は、①血中濃度が不安定か推測しにくい、②治療域が狭い、のどっちかor両方の特徴を持っているものです。抗菌薬の中で代表的なのが抗MRSA薬のバンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシンです。

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TDMで測定する項目はトラフ値とピーク値があります。採血のタイミングが重要で、血中濃度が定常状態になってからの採取になります。トラフ値は次の投与の直前、ピーク値は投与完了後1時間で採血します。薬により測定する項目が異なり、バンコマイシンとテイコプラニンではトラフ値のみを、アルべカシンではトラフ値とピーク値を測定します。

分類

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MRSA薬の分類と大事なポイントをまとめました。

 

 

〜抗結核薬〜

結核菌は慢性感染します。原因は2点。

・増殖が一般の細菌に比べ、圧倒的に遅くコロニーを形成するのに数週間かかる。
・分厚い脂質に覆われることで食細胞に消化されにくい。

経過が慢性だと治療も長期になります。長期になると耐性菌が発生しやすくなるため、多剤併用療法が原則です。しかし、長期にわたる多剤併用は副作用のリスクを高めます。主な結核菌薬と副作用は下表のとおりです。

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結核の多剤併用療法として、A法(2HRE(S)Z/4HR)とB法(2HRE(S)/7HR)があります。各アルファベットは使う薬を表しており、数字は投与期間を表しています。下の図を参照してください。

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多剤耐性結核菌に対する抗結核

INHとRFPに耐性の結核菌を多剤耐性結核菌、第二選択薬であるカナマイシンやキノロン系にも耐性を示す場合を超多剤耐性結核菌といいます。これらに対する抗結核薬として開発されたのが、デラマニドとベダキリンです。どちらも耐性菌の発生を防ぐため、他の薬剤と合わせて少なくとも3剤以上で治療することが決められています。

 

 

〜その他の抗菌薬〜

ここでは特化した性能を持つ抗菌薬を紹介します。
特にコリスチンは薬剤耐性グラム陰性菌に対する最終兵器です。カルバペネム耐性腸内細菌科細菌、多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターに用いられます。
その他の抗菌薬の特徴を以下まとめました。

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抗菌薬を一通りまとめられたかなと思います。
覚えるのはしんどいですが、、、

もう春休みも終わるので、これからは毎日の授業の復習にごちゃごちゃ書いていきます。

またね